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News Release
医語よろしく

2011年1月~

【2011.7.1】

リンパ節転移のない小腫瘤径HER2陽性乳癌の再発リスクに対する臨床医の治療イメージと、オンラインソフトで算出した再発危険度との乖離について ―Triple-negative乳癌に対するイメージと比較してー

医家向けの雑誌に,論文が掲載されました。
要点は次回、患者さんや一般の方向けに,わかりやすい言葉でご説明いたします。

【乳癌の臨床】原著

リンパ節転移のない小腫瘤径HER2陽性乳癌の再発リスクに対する臨床医の治療イメージと、オンラインソフトで算出した再発危険度との乖離について
―Triple-negative乳癌に対するイメージと比較してー

[和文抄録]

臨床医32名に対する聞き取り調査の結果、リンパ節転移のない腫瘤径1cm以下のHER2陽性乳癌に対しては、Trastuzumabの術後投与は不要と考えている臨床医が半数近くいる一方で、リンパ節転移を有する1cm以下のtriple-negative乳癌には十分な化学療法が必要であるとの回答は約9割に相当した。

それぞれの10年再発率をオンラインソフトで算出すると、両患者群は23%、24%とほぼ同等であり、臨床医のもつ治療イメージはこの客観的な再発危険度と大きくかけ離れていることが判明した。リンパ節転移のない1cm以下の小腫瘤といえどもHER2陽性乳癌であれば、再発リスクは決して低くないことを臨床医は充分認識すべきであり、Trastuzumab主体の術後治療を確実に実施することが必要であろう。

乳癌の臨床 第26巻2号 : 頁207~213, 2011年

[著者名と所属]

宮内充1、川上義弘2、橋本秀行3、中村力也4

1ブレストサービス株式会社、2川上診療所、3ちば県民保健予防財団、4千葉県がんセンター乳腺外科

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