医語よろしく
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■2008年1月〜
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2008.3.3
がんばれ「乳がん検診」その3
そんなやり方が許せるか?
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以前からおつきあいのあったテレビ番組制作会社の担当者から、番組作成に必要な乳がんに関するデータが欲しいとの依頼があった。番組の内容は、人間ドック等の全身検査とストレスや生活習慣などの健康チェックに関するもの。ゲストの数名の有名人と各科の医師が出演し、お笑いの司会者がそれを仕切るという単なるバラエティ番組だが、その中に医療情報として視聴者に対してがん検診の啓発をしたいというものであった。
担当者からの依頼メールをそのまま載せよう。
【依頼メール】
「乳ガンのリスクファクター」、「乳ガンと食生活の関係」、「乳ガンとストレスの関係」という常識として知っておきたいデータから、「乳房が大きい(小さい)と乳ガンなりやすい」、「ノーブラの時期が長いと乳ガンになりやすい」、「パートナーの有無と乳ガン(しこり)の発見率」といった感じの、いわゆる雑学的なデータがあると大変うれしいのですが、いかがなものでしょうか。
これをお読みになった読者の皆様は何を感じるだろう?私はメールを読んだとたんにキレてしまった。その理由はもうおわかりだろうが・・・私の怒りの「返事」に少し追記したものを次に記載する。
【返事のメール】
最初の3項目に関するデータは国立がんセンターのホームページやキャンサーネットなどのWebや一般の健康関連の書物から調べられると思います。私が提供するまでもなく素人の方でも手に入ります。どうぞ(勝手に、ご自分で)ご覧下さい。
後半の3項目に関しては、全く素人のバラエテイ番組の題材ですね。このような資料は全く見たこともございませんし、調べる気にもなりません。スタジオでは「乳がんのリスクと関係ありません」とか、知った顔して出演医師が言い切るんでしょうかね?くだらないです・・(番組でのやりとりや会話を想像すると、吐き気がします。)
いつも乳がんの話題となると、「ペチャパイはマンモグラフィで挟めないんじゃないか」「巨乳は触診でどうのこうの・・」とか、興味本位なふざけたやり方で「乳がん」が報道されることに、乳がんの診療にまじめに携わっている人間は大変憤りを感じます。(さらに、これを実際の乳がんの患者さんや検査結果を不安な気持ちで待っている患者さん達が視聴したら、どのように感じるでしょうか?不謹慎ではないですか?)
いくらマスメデイアの情報が乳がん検診の啓発につながるといえど、こんなやり方が正しいやり方だろうか? くそまじめな堅物番組では視聴率がとれない?高い視聴率のためならこんな内容でも許されるのだろうか? バラエテイ番組は笑ってすませればいいから多少不謹慎でもかまわないってか?去年は乳がんの治療をお受けになった有名人(の患者さん)が何人かテレビマイクの前に立った。そのときの記者会見で、この手の質問をされたらどう感じただろうか?
自分はこれまで、失礼なメールのやりとりをした記憶などほとんどないのだが、この件では「怒り」が「失礼と思う気持ち」を超え、送信ボタンを押してからもむかついていた。担当者からはその後・・・・なんの音沙汰もない。
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