医語よろしく
2007年1月〜
2007.1.17
 乳がん検診、どうぞお早めにお受けください
最近、初めて検診にこられる受診者の方の言葉から、明らかに受診の動機が、以前とは様変わりしてきていることを感じる。

何か気になることがあって、検診を受けようと思われたのですか?
と尋ねると、
「いえ、特に症状があったわけではないのですが、じつは・・」
の後の言葉が・・・
「妹が検診を受けて精密検査に回された」
「母親が乳がんになった」
「同じ職場の知り合いが乳がんの治療中で大変らしい」
「子供の同級生のお母さんが乳がんの手術を受けたのでお見舞いに行った・・」
など・・
最近ではごく身近に乳がんの患者さんを感じるようになったことが、受診動機に直接つながっているようである。

全国で一年間に新たに乳がんが見つかる患者さんが約4万人、女性の25人から30人に一人が乳がんになるとのデータもあり、確かに疫学的には乳がんが増えてはいる。乳がん早期発見の啓発のためのピンクリボン運動やマスメデイアの報道も、受診を促すことに重要な役割を果たしてはいるだろう。いまもなお、芸能人の誰それ、有名人のなんとかさんが乳がんになったとか、テレビで有名司会者が乳がんの特集をしていた・・などの報道の後に一時的に乳がん検診の受診者が増えることはあるが、ひと昔前までは、所詮ひとごと(?)にすぎなかった乳がんが、今では身近なひとが「乳がん」になることにより、多くの人が乳がんを「実感」し始めたことが、もっとも重要な受診の動機になりつつあるようである。

さて、乳がん検診の大部分はその市町村自治体が受け持っているところが多いのだが、自治体は検診の対象年齢である住民に、検診受診票を送って受診を促している。お役所のやる仕事なので、年度単位で検診事業を受け持つとなると、住民に送られた検診受診票はたいていその年度内に利用されなければ失効である。千葉市であれば、2月末日までがその受診票の有効期間、したがって2月に入ると検診を引き受けている医療機関は受診者の皆さんでごった返す。

お手伝いしている市内の乳腺クリニックでの一昨年2月末頃の話。
「今日も検診を受けに来られた方でいっぱいだなあ、待合室は椅子の数に限りがあって、もう座るところもないだろう。申し訳ないよな・・」と、院長。
それに対するスタッフの返事・・
「いえ、座るところ、どころか、立ってる隙間もありません。。」

かえって皆さんにご迷惑をおかけしてしまうので、次の年からはクリニックの院長は市の検診票で受診をされる患者さんは、「一日何人まで」の予約制にして、人数制限をせざるを得なかった。そうやって、受診者の人数を調整できるところはまだしも、ほとんどの公立病院や一般診療所は相変わらず2月いっぱいの駆け込み受診者のため、待合室はパンク状態になるのである。

自治体が少し検査費用を負担することにより通常よりも安く検査が受けられるので、その受診票を利用してもらうのは大いに結構であるが、受診票は一年中有効なので何とか一年を通してまんべんなく活用してもらいたい。

**乳がん検診をお受けになる方へ**
2月になると、受診の方達で診療所待合室は混雑を極めます。期間ぎりぎりの駆け込み受診はなるべくお控えください・・・いまならまだ空いています。お早めに受診することをおすすめいたします。

以上、乳腺クリニック外来担当乳腺専門医からのお願い・・でした。


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