医語よろしく
2006年1月〜
2006.11.13
 頭にきた!
9月の終わりに、ある映画制作会社の助監督から仕事の依頼があった。現在撮影中の邦画の医療行為のシーンに対して、シナリオチェック、撮影時の演技指導などの医学監修をして欲しいという依頼である。

撮影日が11月のはじめの予定なので、1〜2日撮影につきあってもらえる日を空けて欲しいと言われたが、提案された予定日は僕の外来診察日や医療相談の日。予約患者さんをすべてキャンセルし、医療相談の予定を一週間ずらしてもらい、また撮影予備日としてその前後の日の会社の他の仕事もすべてオフにしておいた。そうやって患者さんや関係企業の方々にも多大なご迷惑をかけ、ご協力をいただいて、なんとか提案された日程を確保できた。

10月のはじめには、都内で約2時間ほどの台本のチェック、必要な医療器材レントゲンなどの用意するモノも確認し・・と、打ち合わせは滞りなくすすみ、10月の半ばには、「もう一度先生の現場指導の日程を確認します、この日のこの時間は絶対に空けておいてくださいと」念押しの電話が入る。

さていよいよ、撮影が来週となった11月のはじめに、携帯電話が鳴る・・実はもう期日が迫っているのに具体的な場所や時間がまだ決まっていないため、ちょいとやきもきしていたところ、やっと連絡が来たかと喜び勇んで携帯に出ると・・・「先生にご予定いただいたスケジュールに撮影の日が合わず、今回は撮影現場となる都内の病院の、そこの先生に撮影演技指導をお願いすることになったので、先生は結構です。先生とはきっとうまく仕事が出来ると思うので、またの機会によろしく・・さようなら。」

はあ??である。僕は滅多に怒らない人間であるが、さすがにこれには激怒した。さんざん予定を空けておくように指示をし、しかもこちらは診察予定の患者さんにも予約変更の迷惑をかけ何とかやりくりしたスケジュールが、一週間前にドタキャンで、・・・しかも、済みませんという謝罪の言葉も一切なく、自分のスケジュール通りにお願いできる別の医者を確保出来たのであんたはもう必要ない、予定が合わないのは俳優の都合がつかないことが原因なんだ、こんな事しょっちゅうあることだといわんばかりの物言いで・・しかも最後にはしゃあしゃあと、先生とはウマが合いそうなのでまたいつか一緒に仕事をしましょう・・などと・・いい加減にしろ!である。

映画の撮影演技指導が出来る楽しみがなくなってしまったことよりも、スケジュール調整に苦慮したにも関わらず、(おたくらのためにわざわざ予定を変更したんだぞ)なんら謝罪するでもなくあっさりとチャラにされたことに、強い憤りを感じている、医者が予定を一日空けるということは何を意味するか、連中にはわかってるンだろうか・・・本来ならこのことで迷惑を被った患者さんにまで、丁寧に謝ってしかるべきだろう・・

さらに、僕は既に直接対面して台本のチェックや現場に必要な備品の打ち合わせなどをして、「医学関連情報提供」というブレストサービス株式会社の立派な業務を行っているので、それに対する報酬も全く頭にない・・というのも許せんのである。もっとも会社としてのしかるべき対応をこれから取らせてもらうつもりでいるが・・

こんな非常識なことがまかり通る世界なのかなあ映画業界は・・、以前の医療ドラマの作成会社のデイレクターやスタッフは、とても常識的な人たちで、しかも結構気くばりもしてくれたけどなあ・・。しっかし頭にくる・・まあ、この映画は来年公開になるらしいがまず間違いなく一人以上の観客を失った・・・なぜなら僕はぜったい観に行かないから・・しっかしまだ腹が立つ・・


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