医語よろしく
2006年1月〜
2006.6.9
 痩せる食事、太らない身体作り・・・
最近、体重が順調に落とせているので、こんなえらそうな文章を書いています・・・自慢たらたらで恐縮ですが、しばしおつきあいのほどを・・

先日、ある女性フォーラムで、おもしろい講演の企画をやってのけました。聞きに来られている方は多くは乳がん婦人科がんの患者さん、そのご主人、一般の方など、150名を超える参加者。
メインテーマは「がんと食事」閉経後はエストロゲンを作る工場になる「脂肪」が増えると、エストロゲンを餌にしている乳がんによろしくないとか、今はやりの大豆タンパクイソフラボンは果たして乳がんの予防に良いのか、がんになった人にはどうなのかとか・・患者さんだけでなく女性の多くには、興味深いテーマではありました。

タイトルの「痩せる食事、太らない身体作り」は、僕の通っているスポーツジムの師匠(○○○筋骨塾注)参照の塾長:昨年度の関東ボデイビル大会で体重無差別級の3位の実績を持つ、身体作りの専門家)に、今回の女性フォーラムで、どうしたら無駄な脂肪をそぎ落とせるか、どうやったら太りにくい身体を手に入れられるかという話をしてもらった、その塾長の講演タイトルです。

塾長をフォーラムの特別講演の演者としてご紹介するにあたって、不肖の弟子私めが、いかにこの数年で体重増加したか、から始まって、これではいかんと約2年前から一念発起、まぢめに(この書き方自体がまじめでない?!)筋トレで塾長にしごかれ、食事の工夫をすることで、いかに体重が減ってきたかを皆さまにお見せし、最大瞬間体重からゆうに20Kgの減量がかなったのは、ひとえに塾長の的確な食事指導と、鬼のトレーニングのおかげである・・と、そうして塾長の特別講演を拝聴したわけです。


塾長の講演、3位に入賞した昨年のボデイビルコンテストの台上でのポージングの写真を見せながら、開口一番、「このときは体脂肪4%まで絞り込んでいましたが」・・・と始まったとたん、おそらく体脂肪30%を超える方もかなりお見受けできた会場からは、驚きともため息とも、何とも言われぬどよめきが起こり、しょっぱなから塾長のペースで、講演がはじまったわけです。

実は塾長の話の内容は、よくどこかで聞かされるような、これを食べれば太らないとか、簡単に痩せられる体操・・なんていうつまんねえ嘘っぱちダイエットの講義とは全く違う話なので、会場の皆さん目をキラキラさせて、熱心にメモをとりお聞きになり、ちゃらチャラしたテレビの健康番組とは。全く違う雰囲気で、真剣そのもの。

塾長がどんな話をしてくれたか?ちょっとだけ紹介しましょうか?

ダイエットの原則:自分の基礎代謝に相当するエネルギーは絶対とらなくてはならない、それ以下のカロリーしか摂取しないと、生命維持のために必要なカロリーは、燃えにくい{脂肪}からではなく、より燃えやすい筋肉の中のグリコーゲンを分解することでまかなおうとするため、かえって筋肉量が減ることになり、基礎代謝が落ちて逆に燃えにくい痩せにくい身体になってしまう。
絶食とかむちゃくちゃなカロリー制限をして、当初体重が急激に減っていくのは、脂肪が燃えているのではなくて、むしろ筋肉量が減った事によるもの、だから最初は急激にが〜〜〜っと減るけど、そんなやり方で体重が減ることを喜んでいる人が多いが、実は愚の骨頂。そのうち、体重が全く減らなくなるが、それでも頑張ってひもじい思いをつづけて、そのうち効果が出なくなって、やんなってカロリー制限やめたとたんにリバウンドする。よくある失敗ダイエット、食事制限の意味をわからずにやるからこういう事になる。・・・
(会場。。納得!、経験ありそうな顔、顔、顔、からだ・・・!?)

一日に必要なカロリーを、6回の分食で摂る。一回一回のカロリーを抑えること特に炭水化物による血糖の上昇を抑えることで、インシュリンの分泌を抑え、よけいなエネルギーが脂肪に蓄えられるのを防いでくれる。だから、空腹を感じないようにしょっちゅう、ちょっとずつ食事を摂ることが、脂肪を増やさない(太らなくする)コツである。空腹感を感じたとたんに身体は飢餓状態になり、次に入ってくる食事をたくわえようとインシュリンがバンバン出て脂肪を蓄えにかかる。空腹感を感じている時にはダイエットは成功しない。(会場。。あ・・ぜ・・ん・・・目からウロコ、お口あんぐり))

食事をとる順番は、最初にタンパク質、その次に野菜など繊維の多いもの、それによって満腹感が得られれば、最後に摂る炭水化物の量を抑えることができ、血糖値の上昇を極力抑えられる。脂肪は、極力控え意識して摂らないくらいで、ちょうど良い。(会場。。ごもっとも・・)

塩分の多い、味の濃い脂っこいものほどおいしいが、たとえば、ラーメン。あんなにうまい食べ物はない、究極の旨いものと思うが、私はラーメンなんぞいったい最後いつ食べたか記憶にないくらい食べていない。塩分の摂りすぎは身体のむくみにつながる。飲んだ後をラーメン餃子などで締めくくる奴、最後ラーメンの汁まで飲み干す奴は、身体作りを語る資格なし。(会場。。身に覚え大いにありの雰囲気)

筋トレと有酸素運動(歩く走る自転車)との順番と時間的タイミングの話、どうしたら効率よく脂肪を燃やせるかという話:ジムに着いたとたんに、どたばたとトレッドミルの上で走り始めても、燃えるのは筋肉の中にあるグリコーゲンだけで、肝心の脂肪燃焼には全くつながらない、筋トレで十分筋肉を疲労させることで筋肉の中のグリコーゲンを枯渇させてしまえば、後は燃えるものは脂肪しかない、だから、脂肪を燃やす有酸素運動は筋トレの後にやらないと全く意味はない。筋トレで遊離された成長ホルモンが約20分ほどするとピークになり、その後に心拍数を上げないようゆったりした有酸素運動を30分以上することで、成長ホルモンは脂肪を分解し、よけいな脂肪はばんばん燃え始める。(会場。。必死でメモを取る)

なんつったって、これぞ逆三角形、吊しのスーツでは肩幅が全く合わないのに、ウエストはそこいらの女性の腹回りより小さい講師が話をするんだから、こんなに説得力のある講演はなかったことでしょう。

塾長の講演が終わったら座長の先生のリクエストで、筋肉武装した上半身を是非拝ませて欲しい・・・というので、塾長は演台上でポージングを披露しましたが、そのときの会場の皆さんの顔は・・・ご想像にお任せしますが・・・

別の用件のため私はその会場に塾長の講演が終わるまでしか居られませんでしたが、フォーラムが終わった後には、ぺちぺちと塾長の身体を触りたがる方あり、聞き逃した食べ方の話をもう一度確認する方あり、会の様子をうかがうための会場の皆さんへのアンケートでも、他の先生方の学術的な高尚な話をさしおいて、塾長の講演が楽しかったとか、とても勉強になった、ためになった・・と、大評判、大成功に終わったようです。

また何かの機会に、この「21世紀は骨と筋肉の時代:痩せる食事・太らない身体作り」の講演を計画しようと思っています。読者の皆さんも、もし、ご興味がおありでしたら声をかけてください。塾長と私どこへでも伺いますので、ぜひ健康作りのお話をさせてください。

生活習慣病といわれる 高血圧、糖尿病、痛風、高脂血症は、それぞれ何を摂りすぎてそうなるか考えてみてください。塩分の摂りすぎが血圧を高くし、甘いもの炭水化物の摂りすぎは糖尿病の下地となり、ビールや旨いものを好む美食家がなるといわれる高尿酸血症が痛風を引き起こし、脂肪分の過食は当然高脂血症を引き起こす。

なんのことはない、味が濃くて脂分が多いものほど旨いんですよ、でもそれを摂りすぎれば万病の元になる。単純でわかりやすい理屈ですが、しかしわかっちゃいるけどなかなかやめられない・・スーダラ節状態なんです、人生は・・

不肖の弟子、私めはようやく研修医の頃の体重に戻りました。少なくとも痩せる食事・・・痩せられる食事の採り方はわかりました・・・問題は・・・ちょいと不摂生しても昔のようにちっとも体重が増えない、代謝活発な太りにくい身体を手に入れたか?というと・・・どうもまだまだそうではなさそうなのが・・今後の課題です。


注)○○○筋骨塾:○○○には塾長の名前が入ります。
21世紀は骨と筋肉の時代・・といったのは浜松オンコロジーセンターの渡辺亨先生。日本人の平均余命は著しく長くなり、お年寄りの内臓の病気は医療の進歩とともに、多くは克服されつつあるにもかかわらず、結局内臓は丈夫なのに足腰が弱って動けなくなり、寝たきりになり・・・それが寿命に影響を及ぼす事につながる。骨粗鬆症にしても筋力低下にしても、それを予防することはなかなか難しいが、自ら鍛えれば鍛えられるのが、骨と筋肉。車と一緒で、エンジンやメインコンピュータは全然大丈夫なのに、足回りシャーシにガタが来て結局走れなくなる・・だから、21世紀は骨と筋肉を鍛えなくてはならない・・
ボデイビルダーはよけいな脂を一切そぎ落とし、太くて大きくて強い筋肉で身体を固める。当然重たい負荷やキツイ緊張に耐えられるように骨も鍛えることになり、ボデイビルダーの身体作りのノウハウこそが、今後の高齢化社会の医療に必要なんだ。・・・渡辺先生:弁

僕の通うスポーツジムでは塾長を慕って、多くの会員達が集まります。このトレーニングマシンはどうやって使えば一番鍛えられるか教えて欲しい・・とか、この重さなら何回やるのが一番効率的かアドバイスしてくださいとか、ちょっとこのバーベル持ち上げるのに、限界までやりたいので、最後あと一回のとこだけ手伝ってください・・とか、アミノ酸やカルニチンなどは運動のどのタイミングで摂取すればいいのか知りたい、とか、まさにプロ中のプロに、身体作りのノウハウを教わり指導して欲しい・・そういう輩が、必然的に逆三角形の塾長の下に集い、不肖の弟子私もその一人で、勝手に「○○○筋骨塾」と名付けて塾長の指導を仰いでいるわけです。




イベント情報
医語よろしく
HOTひといき
セカンドオピニオンのすすめ
講演録・出版記事
関連情報サイト
がん患者SS(青山) TODAY !
オンコロジストの独り言
五行歌掲示板
ピンクリボンは乳がん撲滅
運動のシンボルマークです
ブレストサービス社は
ピンクリボン運動を応援します
乳がん検診を受けましょう!
Yahoo! JAPAN
   インターネットを検索
   ブレストサービス  
        ホームページを検索
お問い合わせ リンク規定 プライバシ−ポリシ− サイトマップ