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2005年7月〜12月
2005.12.27
セカンドオピニオンの薦め その2
読売新聞 2005年12月14日 水曜日
病院の実力  乳がん・・・4

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 東京都日野市の伊藤佐智子さん(61)は今年9月、近くの診療所で乳がんが見つかり、紹介先の病院で手術を決めた。
 「あの先生で、あの病院でいいのか」
 手術日が決まった夜、夫宏昭さん(50)が切り出した。昨夏、「末期の膵臓(すいぞう)がんで、余命3〜6か月」と告知され、インターネットの情報や、セカンドオピニオン(主治医以外の医師の意見)を活用し治療を続けている。
 その経験を生かし、乳がんの情報を集めた。主治医は日本乳癌(にゅうがん)学会の乳腺専門医と確かめ、治療方針も標準と判断した。それでも問いかけたのは、「妻は納得していない」と思ったからだ。
 やはり、佐智子さんは、言葉に詰まった。多忙な主治医は、「手術は大がかりですか」と聞けば、「いや温存だ」と短く答える。もっと詳しく知りたいが、それ以上は聞けない。
 次の診察日、佐智子さんにかわり、宏昭さんが、「セカンドオピニオンをとりたい」と求めた。主治医は淡々と、紹介状と検査結果を提供した。

 数日後、宏昭さんの主治医の推薦もあった乳腺専門医宮内充さんを訪ねた。宮内さんは、乳がんの情報提供を行うブレストサービス代表として、千葉市内の事務所や医療機関でセカンドオピニオンに応じている。

 宮内さんは紹介状に目を通し、「治療方針は標準的で賛成です」と意見を伝えた。さらに、治療の流れや、手術後の治療を決める前に主治医に確認する点を個条書きにした。
 1時間で1万5000円。決して安くはないが、佐智子さんは、「平易な言葉で、主治医の説明に肉をつけてもらった。主治医を信頼して手術に臨めた」と満足そうだ。
 乳がんは、手術後も放射線や薬物治療が続く。ホルモン療法だと5年に及ぶ。再発・転移すれば、薬物の選択に迷うことも多い。
 このため、「主治医以外に、治療経過を把握して意見をくれる存在は心強い」と、セカンドオピニオンを定期的に求める患者もいる。
 だが、主治医に話すのをためらう人も多い。宮内さんを訪ねる患者の8割が紹介状を持たない。大半は説明不足はあるが問題ない治療だ。が、治療が不適切、無意味と判断、異なる意見を伝える場合もある。そうした場合、患者に一方的に伝えるのは混乱のもとだ。
 宮内さんは、「異なる意見を提案する時は、紹介状がなかった患者さんからも了解をとり、主治医に連絡して治療法の再検討につながるように心がけています」と話している。 
(中島久美子)





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