医語よろしく
2005年1月〜6月
2005.3.21
 EBD:エビデンスベースト・ダイエット?
最近、順調に体重を減らせているので日々楽しくてしょうがない。昨年の正月あたりが体重のピークで、そのころと比べるとゆうに18Kgは目方が減っている。がんセンターにいた95〜6年頃の体重に戻った。別にどこか具合が悪いわけでもなく、食べられなくてこうなったわけではない。痩せるために努力し、しかるべく痩せてきているので、なんら心配はご無用である。痩せてくると何がうれしいって、会う人あうひとに「痩せましたね」・・って言われること、これってすごい快感・・。

これまでどんなに頑張ってもはけないから、洋服ダンスのカサを増やしていただけの、がんセンターでバンドやってた頃のスリムジーンズが、またはけるようになった(まだちょっとファスナーが閉まりにくいが・・)。あと5Kg絞れば、完全にそのころのスーツも他の服も無理なく着られるだろうし、さらに3Kg減れば、世に言う、身長から割り出した「標準体重」に到達する。自分の人生の中では、学生時代後半〜医者に成り立ての頃の体重に等しい。今から20年以上も前の体重である。最終目標は実はそこにある。

どうして痩せようと思ったか?人はなんだかんだと、痩せようと思う理由を詮索したがるが、実はぜ〜〜〜んぜん大した根拠はない。ただ標準体重に戻ってみたかったから・・・って、別におちょくって返事してるワケではない。・・・。学生時代にぴっかぴかの新型フェアレデイZに乗ってきた同級生が、「なんでそんな良い車買ったんだ?(実は親に買ってもらったんだろうが)」って他の同級生に聞かれて、「欲しかったから」って答えて、人をおちょくったようなあまりの答えに腹を立てた奴らに、ボッコボコにどつかれまくっていた時の返事に、似ているかも・・

なんで標準体重になろうと思ったか?(まだなってないので、えらそうなことは言えないが)、ま、自分を変えたかったから・・かな・・

昨年の春〜夏頃、僕の周辺の先生方が、ずいぶんリッチな生活を送っているらしいことが、たくさん耳に入ってきた。家族でハワイ旅行に行った、ハイビジョンの大型液晶テレビを購入した、サラウンドムービーシアターの部屋を工事してもらった、犬と一緒にいられるサンルームを増築した、音楽が出来る防音装置を設置した部屋を作った、マンションをリフォームした・・・等々、いずれも数百万からの出費であるが、それはそれはうらやましいばかりの裕福な様子を、毎日のように聞かされ続けた。それに比べてなんで自分は??別にがんセンターをやめてからも、会社は順調に大きくなり収入も増えているのに、なんでうちには余裕がないの??どうしてゆとりのかけらもないんだろうか・・リフォームとか大口の買い物をするなんて思いつきもしない・・だってなんか知らないけど、うちは金ないもん・・・

ソンでも、出来ないものは出来ない、ない袖は振れない・・ない金はないんだから、そのままじっと指をくわえて、他の先生達の裕福な暮らしぶりをうらやましがって見てなさい・・・ってのも、しゃくなので・・だったら、みんなは金を使って自分の身の回りの環境を変えたんだから、じゃあ俺は、金を使わずに、(実はダイエットって、ふつうよりたっぷり金がかかるのだが)自分自身をかえてやろう・・って思ったわけ。そう言えば、最近全然体に自信がないし、昔みたいに体力に裏付けられた根性もなくなってきて、果たしてやる気があるのやら・・・他人から見たら、ただのデブのおっさんで、なんだか魅力なさそうだし・・そりゃあいかんだろう!!!

だったら、ジムへ行って体を鍛えよう、体力はすべての「活力」につながるだろうから、絶対また元気になれるし、それでダイエットも敢行すれば、体は変わる・・・・・・

幸いなことに、ずーっと前から会員になっていたスポーツジムには、とっても頼もしい逆三角形の知り合いがいて、ボデイビルのコンテストに向けて筋肉を太くし、むっきむきの体を作りつつ、よけいな脂肪を完全にそぎ落とす科学的根拠のあるダイエットの方法を、たっぷり実践している彼だから、その彼を師と仰ぎ自分の肉体改造のお手伝いをしてもらうことが出来たのが、功を奏したらしい。

ぇ??どんな方法でトレーニングして、どんなダイエットをしたのかってかって??・・・へへ、教〜〜えない・・っと。意地悪言ってるわけでなく、これは僕にちょうどぴったんこのやり方であって、誰彼にも当てはまるとは思えないから・・でも、タイトルにある科学的根拠のあるダイエットの方法のようなので、エッセンスだけはお話ししよう。

トレーニングのジム通いは週に2〜3回。出張が多くなると全然行けなくなるから、週1の時もある。でもちゃんと行ければ、そのあと3〜4日筋肉痛が抜けないくらい、筋繊維をぶっこわすようなハードなマシントレーニングを2時間くらい。それから有酸素運動、傾斜を付けたトレッドミルで数十分しっかり歩いて汗を掻く、終わったら、サウナと水風呂を交互に数回・・・全部で4時間近くジムにいるので、夕方診療所や事務所の仕事が終わってから行ったら、たっぷりジムが終わる時間までかかって蛍の光を聞きながらジムを出ることになる。でも、その疲れが爽快だし、そのあとの筋肉痛も悪くない。

実は夕方の6時7時の時間は、大学やがんセンターなど大病院の先生達は、まだ外来で患者さんを診ていたり、病棟で仕事をしていたり、自分の部屋で学会の準備をしていたり、要は仕事の真っ最中だろうから、そんな時間から体作りのためにジムで汗を流せることは、どうじゃうらやましいじゃろう・・って言ってあげたいのであるが・・・

急に運動すると筋肉痛が何日も続いたことは誰にも経験があるだろうが、ジムでは腕肩上半身、腹背体幹部、下半身・・と体を3っつのパートに分けて、それぞれ一日一パートずつトレーニングしていくので、ここ数ヶ月というもの、ちゃんと週に2〜3回通えるときには、毎日、からだのどこかしらが必ず筋肉痛の状態である。くしゃみをすれば腹筋に響くし、駅の階段登るときにはふとももがつりそうに痛くなる。のびをしようと腕を上げれば肩がばんばんに張って重いし・・でも、やっているうちにこの痛みが快感になってくる。筋肉痛の残っているときには、その部分のトレーニングは絶対にしてはならない。だから毎日腹筋や腕立てをやってはいけないわけである。逆にトレーニングの翌日筋肉痛が来ないと、昨日のトレーニングは中途半端だったか・・ちゃんと追い込めなかったからだめだったんじゃなかろうか・・って、筋肉痛がないと体のためにならないって、感じるようになってきた。

ホントにそんなことが、体のために良いんだろうか??そんな筋肉ぶっ壊してまで、トレーニングしていいのかって・・別に逆三角形の体を作りたいなんて、さらさら思ってはいなくて、要は筋肉が太く大きくなれば、基礎代謝が増えて、太りにくい体になる。同じだけ食べても、太い筋肉でエネルギーを消費してくれるから太りにくくなる。そう言う体を作りたいわけである。

そう言えば、昔、学生時代にサッカーをしていた頃は、片足だけで屈伸運動が出来たし、片腕だけの腕立て伏せも出来た。あのころは運動もしてけど、どんなにいっぱい食べても全然体重は変わらなかった。

実は2月の終わりから3月の始めにかけて、スイスに仕事で出かけた。今はチーズフォンデユのシーズンで、たっぷり本場のチーズ三昧の高カロリー食に加え、行き帰りの飛行機は12時間以上のフライトなので、機内2〜3食サービスたっぷり寝なさい状態の旅行であったが、そんな超オーバーカロリーの環境から帰っても、体重は全く増えておらず、ちっとは体を鍛えたおかげかな・・と、(でもあんな生活があと数日続いたら、また体重はきっと増えてしまうだろうが・・)

さて、ダイエット食の話である。別にとりわけ何か特別なもの食べてるってワケではないのだが、極力、油と炭水化物は控えている。つまり脂っこいものとご飯は極力食べないようにしている。かつ、タンパク質を中心とした食事を、一日5〜6食に分食する。僕の基礎代謝はちょうど1500Kcalなので、それに300Kcalを加えたあたりを一日の必要摂取量にして、大体3時間おきに小分けに食事していくわけである。

 EBM(Evidence based medicine : 科学的根拠にもとづいた医療)という言い方を利用させてもらえば、科学的根拠にもとづいたダイエットは「EBD」とでもいうのだろうか・・分食する意味は、毎回の食事で血糖値をあげすぎないこと・・らしい。長い時間食べないと空腹を感じる、おなかがすくとたっぷり食べる、たくさん摂取するから血糖値がいっぺんに上がって、体は栄養をため込まないといけないと勘違いして、たっぷりインシュリンが出てきて、脂肪として蓄えてしまう・・・これがどうやら、太るメカニズムらしい。

だから、脂肪をため込む作用のあるインシュリンを急激にあげないために、だから、ちょこちょこ、間隔を短くしてちょっとずつ食べていく。空腹感を感じたら、次に食べたときに血糖値が一気に上がってインシュリンがドカッと出るので、それが油をため込む原因になる。空腹感を感じないために、しょっちゅう食べる・・・のである。つまり、血糖値を急激に上げないためにしょっちゅう食べる、それにより痩せられる??のである。これってとても不思議な感覚、だって食べてる最中に、こうして食べることで痩せられる・・って感じながら食べるのだから・・

そう言えばむか〜〜しに誰かに聞いたことがある。ダイエットのためには食事を抜くんじゃなくて、3食しっかり食べた方が良いんだよ・・って。その時は、なんのことを言っているのやら、さっぱり理解できずに、だって摂取量が減れば、痩せるに決まってるじゃん・・って。だからひたすら食べずに我慢して、どうしても腹減りまくりの時にようやく食べる。一時的に数Kgは減量するが、また食べ始めるとあっという間にリバウンドする。痩せるために食べるって、そう言うことか・・・ようやくその科学的根拠が理解できた。

分食するので、一回の食事が250〜300Kcal程度。ま、食べている中味までは秘密にしておくが、それを見た人は、そんなに少しの食事で体はもつのか?大丈夫か??って心配してくれるけど、そんなのを3時間おきに取っていれば、全然空腹感を感じないで、全く体調には変化はない。あたかもろくに食べてないかのように人は感じているようだが、実は一日のカロリーとしてはしっかり取っているので、当の本人は全然ふらふらもしないし、体調も全然悪くない。そんなわけで、最近は数時間おきに、しょっちゅう口を動かしている。

ジムのトレーニングといい、やたら大きい重たい鞄の中に一日の分食メニューを詰め込んでしょっちゅう食べている姿を見れば、いったいおまえは何者になりたいの??って言われそうであるが、何度も言うが、シュワちゃん(ターミネーターのカリフォルニア州知事)のような逆3を目指しているわけでもなく、ただひたすら、標準体重にもう一度戻ってみたいから・・だけである。

おそらく、まだ数ヶ月はかかると思うが、無事目標の「標準体重」になれたときには、またHPでご報告させてもらうことにしよう。
そうそう、昨年正月から毎日体重計に乗っているので、その体重の変化の値を、グラフにしてお披露目でもさせてもらおう。さ、またジム行ってこようっと・・

今回は乳がん学会専門医としてのコメントは一切ございませんでした。EBD(科学的根拠にもとづいたダイエット)の言葉くらいが、(もっとも私の造語ですが)お医者さんらしいコメントでしょうか・・お許しあれ・・・

デモね、正直、学生時代に生化学の講義で、インシュリンの作用とか教わったはずなのに、こうやって実際の生活に密着した理解の仕方をさせてもらえなかったので、なんら役に立たない知識だったことがよくわかりやした・・・やっぱり医学部教育は本当に大事なことを教えてくれてないのかもね・・・そりゃおまえの生化学の成績が悪かったからだろう・・って??でも試験の成績は結構よかったんですよ・・100人のクラスできっと一桁にはいたと思う。もっとも試験の翌日には8割がた忘れちゃってましたが・・・




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