医語よろしく
2005年1月〜6月
2005.2.18
 乳がんX線装置、積極導入県わずか3割・・
対がん協会調べ
朝日新聞記事より・・

 乳がんの早期発見のため、検診用の乳房X線撮影装置(マンモグラフィー)を、05年度に全国で250台整備するよう、厚生労働省が都道府県に約40億円を補助する方針を示していたが、導入に積極的な自治体は3割弱にとどまっていることがわかった。

 「購入に積極的」は14自治体
 購入台数まで見通しを立てているのは8ケ所
 「不明」が16自治体
 「購入に消極的」が17自治体

 1台3〜4千万もする撮影装置の購入費用の半額は自治体が負担せねばならないため、財政的にブレーキがかかっている可能性があるが、厚労省は補助対象を市町村にも広げるなど要件を緩和して整備を促す方針。


おやおや、もったいない話です。せっかくお上がマンモグラフィー買いなさい、半分出してあげるから・・って言ってくれてるのに、残りの半額すら出せないから買えません・・ってことでしょ。自治体にとっては一般財源からの予算捻出なので、たいへんといえばたいへんですが・・しかし、うちのHPでい〜〜っつも言っていることだけど、意識が低いって言うか、やる気があるのかって・・日本人女性に一番多いがんを早期発見するための機械を、国が補助してくれるんだから、買うとか買わないとか、言ってる場合じゃないでしょう。

 千葉県の乳がん検診事業の約7割を引き受けている、検診センターの診療部長、橋本先生に話を聞いてみました。彼が千葉県の乳がん検診のリーダーだもんね、今現在。

  「千葉県はこの予算組みどうするって言ってた??どこにいかほどマンモの機械を充当して、予算どうやって使うって言ってた??」

実は橋本先生(H)のお答えは、・・

H「全然知りません。何も聞いてません。僕にはなんの打診もありません。・・だから、予算がいくらもらえて、それをどうするのかなど、僕の耳には全く入ってきません・・」

 「へ??先生に相談もないの??県の連中はどこに機械入れたら一番効率的か、ちゃんとわかってるんだろうか?」

H「さあ、わかってないと思いますよ。」

 「なんだよ、そんなことで良いのか?せっかく予算が付いたんだぞ??」

H「そりゃあそうですけど、だって、僕ですら茅の外ですから、わかりようがないですよ・・・」

これ以上橋本先生をいじめても、かわいそうだね・・・千葉県の乳がん検診の事実上の推進役である彼ですら、知らないところで話が回っているようだから・・

千葉県は乳がん検診に関しては早くからマンモグラフィー検診車を導入し、さらに数年前から全国に先駆けて超音波検診制度まで導入している、乳がん検診超先進県です。その千葉県ですら・・こんな状態なので、もっと意識の低い県は、いわずもがな・・かな。

県担当者の方へ
千葉県では今回の補助予算に対して、マンモグラフィー購入の検討は、誰が、いつ、どちらで、されましたか?
その結果、来年度予算で購入は予定できましたか?
またその機械はどこに設置しどのように利用する予定ですか??
って、ここに書いたって仕方ないのかなあ・・・

・・・・ふ〜〜む。相変わらず金の動きがよく見えてこない。

マンモグラフィー検診、機械導入にまつわる別の問題について、もう少しお話ししておきましょう。

今回の国家予算でマンモグラフィーを導入せよという指示の背景には、以前調査した全国マンモグラフィーの設置状況から、まず圧倒的に台数が不足していることと、さらに現有の機械も、古かったり設備不十分だったりして、しかるべき基準を満たしている機械が、全く足りなかったから・・なのですが・・

実は、今回の導入に際して、機械の購入予算の問題以上に深刻なのは、その写真を読む読影医師や、十分なクオリテイで撮影できるレントゲン技師も、圧倒的に不足しているという点なのです。

乳がん検診学会が中心になって、マンモグラフィーの機械の基準や、撮影技師のレベルアップ、読影医師の養成など、前々から取り組んでいたにもかかわらず、自らからハイクオリテイを目指したおかげで、逆に、チャンととれてチャンと読めるスタッフが全然足りてないっていう、大きな問題が残ってしまっているようです。

機械は良いものを導入しました・・でもそれで誰がたくさんの受診者の撮影をするの?撮った大量の写真を誰が読むの??え〜〜全然、そちらのメドが立ってないじゃん。だったら新しいいい機械入れたって、しょうがない。わざわざ他の予算削ってまで機械買うのヤ〜〜メよっと・・って、多くの自治体は購入に消極的なんだろうか・・

購入だけでなく、そのような専門家を利用するだけのプラスαの人件費まで含めて予算化すれば、もっと「機械の導入」が現実味を帯びて、積極的に取り組めるだろうと思いますが・・・

また、こういう健康増進事業はある程度の結果が当然求められるわけで・・・乳がん早期発見のための検診手段としてこれだけの国家予算を使いました。でも、途中実施状況がどったらこったらの評価など度外視して、結果、日本国民の集団としての乳がん死亡率が減少した・・って言う結果が伴わなければ・・なんだ金使っても意味ないじゃん。しょせん検診などに公的予算を使っても意味がない・・・みたいな評価になりかねないんですよ。中途半端なことやってたら・・・・

さて、年度明けてみたらこの予算は、いかが処理されているでしょうか・・




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