医語よろしく
2004年7月〜12月
2004.7.22
 乳がん学会に参加して・・・
先月、小倉で開催された日本乳がん学会にBS代表も参加しました。全国各地から外科医、腫瘍内科医、放射線科医など、乳がんの診療に携わる医療スタッフが大勢詰めかけ、小倉の町は大盛況でした。予定した参加人員を大幅に超えたため、印刷したネームプレートが足らなくなって急遽手書きのものを発行した・・という後日談もありました。やっぱりてんこ盛りにたくさん人がきてたんですよ・・・

学会の中身は・・というと、学会ですから何かをお勉強することが目的なんですが、私個人的には、学会前日の夜に行われた臨床試験推進グループのミーテイングの際に、直前に開催された米国臨床腫瘍学会ASCOでの最新知識を、そこに参加されていた国際医療福祉大学の渡辺亨先生がプレゼンテーションしてくれたおかげで、すっかりもう学術知識としては十分、大満足。

(概略:タキソールの投与は3週ごとより毎週投与の方が治療成績が良い・・・術前の薬物治療としてはハーセプチンを併用した治療法が圧倒的に腫瘍縮小(消失)効果が強く、さらにアドリアマイシンとハーセプチンとの併用療法でも従来言われていたような心毒性がさほど出現しなかった・・・という米国最新情報でした)

乳がん学会の本チャンの発表や演題よりも、そっちの方がよっぽどためになった次第ですが・・・まあまじめに本チャンの会議にも出席していました。・・・・

・・・で感じたことがあるんです。乳がん学会、ずいぶん参加者の顔ぶれが変わったなあ・・と。私10数年前の第1回乳がん学会からず〜〜〜っと参加している古株ですから、たいていの先生方の顔はほとんど知っていました(なんてえらそブルつもりは毛頭ありませんが)、つい数年前までは学会場や部屋の移動の際に、向こうから歩いてくる先生方はほとんど知った顔で「やあ」「元気??」「お久しぶりです」「お世話になってます」ってな具合で挨拶のしっぱなしだったんですが(完全に自慢している??)

しかし、今回はどうも様子が違う、どうもいつもと違って調子が出ない・・何となくそわそわ落ち着かない・・つまり、今回は向こうから歩いてくる人歩いてくる人・・果たしてどこの誰だろう??てな感じでさっぱりわからない。それこそ時々知った顔に会ってようやく挨拶する・・でもそれは今仕事でおつきあいしている製薬メーカーのスタッフだったり・・ってな調子。

えらそブルついでになんで俺が知らないメンバーがこんなに学会に来てるんだろう・・・って・・・一つの時代の流れ?・・おまえの役目はそろそろ終わったんだよ・・って、私はまだそんな歳でもないと思うけど、でもまるで政治家集団のような乳がん学会の成り立ちそのものに急激に興味がなくなったから接点を持つ努力をしなくなったのは間違いなく、それはそれで仕方がないことかもしれない・・・しかし、それだけが学会場が知らない人ばかりになった原因ではないはず。

どうやら、乳がん学会員の中でも実は若い新しい先生たちが爆発的に増えたこと、医者だけでなく看護師やその他コメデイカルのスタッフが会員になっていること、さらにこの学会は患者さんや一般の人が自由に参加できること、製薬メーカーや関連機器メーカーなど企業のスタッフもたくさん勉強にきていること、マスメデイアのスタッフが取材かたがた参加していること・・などが僕が知らない参加者が増えた一番の原因らしいのです。

知ってる顔が少なくなったというかそれ以上に知らない顔が増えすぎるってのは、個人的には少し寂しいけど、しかしとてもいいことでしょう。学会自体は主に「お医者さん」をターゲットに勉強の場を提供しようとしていますが、乳がん医療を取り巻くすべての人種が、ひいては患者さんたちまでもが乳がんに関する医療知識をスキルアップしようと勉強にくることって、とても大切だと思いませんか?

出来ればお医者さん以外のメンバーたちの参会費は少し安くしてあげるといいのにね・・その代わりマスメデイアの取材がらみの参加や、製薬メーカーさんたちは、自分達の商売につながるんだから場合によっては医師よりたくさん参加費を頂いてもいいかもしれない・・・(となると営利企業である僕の参加費も高く取られることになる?でも僕は医師会員だぞ・・まあいいや会社の経費で行けるんだから)

そんなこと考えながらたくさんの知らない参加者の顔を眺めつつ、暑い小倉の町をうろついて、(いちおう?)勉強してきた次第です。実は全国の知ってる先生たちと夜の飲み会で会うことが目的だったんだ・・って口が裂けても言いませんが・・



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