医語よろしく
2003年1月〜4月
2003.3.15
 医師の性善説貫きたい・・・
千葉日報 2003年3月2日版 川崎病院 鈴木厚医師より
「医療改革は患者負担増すだけ」と辛口批判。

 「医師は全国に24万人おり、その中には確かにおかしいのもいる。医師の悪口を言った方が読者の受けは良いだろうが、多数派を占める医師性善説にたって正論を貫きたい」と鈴木医師。診療の現場から「医療改革は間違いだらけ」と声を上げている数少ない医師の一人だ。心ある多くの医師から指示する声が強い。
 最近、辛口のエッセー集「ヒポクラテスの憂鬱」(文光堂刊)を出版、医学雑誌に連載していた「日本の医療危機」も「日本の医療に未来はあるか」(筑摩新書)の題名で四月に出版される。

 「日本の医療はさまざまな批判を受けているが、本当は世界で最高。しかし医療現場は崩壊寸前」と鈴木医師。「今の医療改革の目的は税金からの医療費支出を少なくすることが目的だから、患者負担増となり医療改悪」と指摘する。
 例えば横浜の患者取り違え事件。「あの事件は、一人の看護師が二人の患者を乗せた2台のベッドを押しながら手術室に行ったことが本当の原因。病院は赤字なので医師も看護師も増やせなかった。現代の医療制度が生んだ悲劇」

 「厚労省は医療現場を知らず、医療事故があると“安全対策委を毎月開け”“内容を報告しろ”という。予算を出さずに口ばかり出すので現場はかえって多忙になり、極論だが医療事故が増える結果になりかねない」現在、診療の現場も医師は検査に追われ、患者のそばにいけない状態になっているという。

 「医療は人と人のつながり。治せばいいというならそれはロボット医療にすぎない。患者は医師に自分の気持ちを共有してほしいと思っている。人間関係は接する時間に比例してよくなるが、患者と接する時間が少なくなった」

 医療制度について発言を始めたのは、ちょうど世の中が厚生省事務次官の汚職事件(1996―97年)や“ノーパンしゃぶしゃぶ”(大蔵省汚職、98年)の時代。「社会的正義感が燃え上がり義憤にかられた」と振り返るが、「プロから見れば、今のマスコミの健康情報の半分以上はうそ」と報道にも手厳しい。

 現在は戦後の医療史を執筆中。「歴史を検証すると面白い。日本は教訓を生かせず、同じ問題を繰り返していることがよく分かる」と話している。

 「医療費3割負担」をして、最大の医療改革とする政府の姿勢には僕もうんざりです。医療費=金の出どころを国家予算から個人の財布に移しただけ。それだけ国に金がないから自分の健康は自分で買ってください・・・と。はっきりそう言えばいいじゃん。

 そもそも保険医療制度は自分が病気になっても医療がきちんと受けられるように、自分で金を積み立てておいて、しかも税金の一部もそちらに割り当てられている、だから日本国民はすでに医療予算費用を取られるだけ取られているのに、それでも金が足りないのでもうちょっと負担してくれ・・ってことだから、病気になったら負担するしかないじゃん。・・問題は、なんでそんなに払っている金が足りなくなるのか??他に使い道を間違っているから足らなくなっているんじゃないか、その金の流れの構造を徹底的に改革するのが、本来の「医療改革」であって、単に3割負担させたからそれで済み・・ってのがそもそもおかしい。

 今度は自分で医療費を負担する=自分の財布から金が出ていくとなると、医療を受けなくなるため国民全体の健康状態が悪化し、かえって医療費がかかることになりかねないとするのが、医師会など医療を商売とする側の言い分。それも変だね。病院に来る患者さん(お客さん)が減れば自分のところの収入は減る。だから「良くない」と言っている医者集団を、社会が後押しするわけもなし。

「多くのメデイアの健康情報には、ウソが実に多い」という意見にも大賛成。・・・鈴木先生の辛口医療評論に大いに期待しています。

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