医語よろしく
2002年1月〜3月
2002.3.1
 乳腺症ってなに??・・・・・
乳がん検診の精密検査の診察をしていると、隣の診察室からこんな会話が聞こえてくることがあります。

「あなたは乳腺症です」
「はあ?」
「今のところがんの心配はありませんが、乳腺症にがんが隠れていることがあります」
「はあ??」
「でも心配いりませんから様子見ましょう」
「はあ???」
「では一年後にまた経過観察に呼び出しします」
「??????」

こんなことで、患者さんは納得して帰っていくのかなあ・・・
「乳腺症」ってなに?たいそうな病気かしら?がんが隠れているなら、一年もほっといていいのかしら?様子見ましょうって、何の様子見るのかしら?がんが出てくるの様子見てるのかしら?結局私は悪い物なの?・・・
わかったような、わからないような「にゅうせんしょう」って診断名をつけられて、きっとこうやって、素人さんである患者さんは首を傾げながら、でも「大丈夫って言われたんだから・・」って、診察室を去っていくのでしょう。
世の、多くの先生方へ、・・・乳腺症って言う言葉あまりむやみに使うのやめましょう。
はっきり言って、言葉で病状をうやむやにして、ついでに危機感をあおらせて、自分は「がんが隠れているって患者には伝えておいたから」って、自己満足の精密検査!!
あなたの乳腺診療に対する姿勢や、実力のほどがまる分かりですよ。
乳がん学会のやっている「専門医」の試験に、口頭試問の面接があるらしいですが、僕が試験官ならただの一問、「僕が患者と思って乳腺症の説明をしてごらん」って尋ねます。
最初の受け答えのような説明をしたら、その場で、専門医の試験は不合格にします。
そんな説明では、患者さんは自分のお乳が張ったり痛んだり、ゴリゴリしこったりする病状をたいそうな病気があると勘違いしてしまい、安心して1年も待ってられませんよ。しかもがんが隠れているかもしれないなんて言われたら・・
 では、どういう説明の仕方が正しいかって???ご自分で勉強してください。あなたの言う「乳腺症」が、がんと直接関係のない、放っておいていい病状で、患者さんに安心して帰ってもらえて、でも時々必ず乳腺のチェックはしておいた方がいいって、きちんと自分でお乳をさわる癖をつけよう、年に一回は専門的に検査をしようって納得させる、そういう説明ができてはじめて、あなたの乳がん専門医試験は、「合格」です。・・・

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