医語よろしく
2002年1月〜3月
2002.2.14
 待合室での会話は治療のひとつ?・・・・・
 「私、診察待ちの時間って嫌いです。みんな(周りの患者さんたち)が怖い話ばかりするから、」がんセンターにいた頃、患者さんからのそんな言葉をよく耳にしました。多くの患者さんたちが同じ場所で、しかも長時間診察を待っていると、様々な病状の患者さんたちが集まることになります。しこりが気になって検査に来られた方、これから手術を受けるという方、術後の期間がまだ浅くこれからいろんなことを経験してひとつずつ心配事をクリアしていかなくてはならない方、きっとみなさん・・・不安いっぱいの時に、たまたま待合室で居合わせた他の乳がん患者さんたちのあることないこと(ご本人にとってはきっとあることあることでしょうが・・)のおしゃべりが、実は、周りの他の患者さんたちのためにもなり、じゃまにもなり。(・・・ごめんなさい、「じゃま」なんて言って)
 乳がんの治療をお受けになった患者さんは、一日でも先に治療を受けた人は、それから後に乳がんになられた患者さんの「先輩」として、いろいろ力になってあげられるはずです。たまたまとても長い時間診察をお待ちいただく時間があるとき、あの待合室で行われている、同じ病気を経験した方の話、同じ病気で闘っている人たちの力強さ、の「おしゃべりの渦」の中に生ずる「パワー」はとても大きなエネルギーで、ひょっとすると診察室では得られない、不思議な治癒力を与えてくれているはずです。でも、残念ながら治療が難しくて病状が少し重くなった患者さんたちは、きっと、ちょっとつらくなったご自分の経験談を誰かに話すことで、ご自分の気持ちを和らげたいと感じておられるのですよ。だから、決して怖がらせたり悪気があってお喋りしているのではないので、みんなでわかってあげましょう。・・・
 最初の話に戻りましょう。病院は、治療が必要な人が集まる場所です。乳がんは幸いなことに、きちんと治療すれば治る可能性がとても高い病気です。だから、手術のあと何年もたって元気にやっている患者さんたちは、待合室にいないんです、実はそんな方がたくさんで、必要がないから病院に来てないだけ、病院に来ていない元気な人がその何十倍もいるんです・・・待合室で怖い話を耳にしたからといってむやみに不安がる必要はありませんよ。これからほんの少し時間がたてば、あなたはもう乳がん治療の先輩です。今悩んでいたり不安に思っていたりすることが、きっと嘘のように何事もないことだとわかる時期が必ず来ます。そんな時、今のあなたと同じように不安を抱えている後輩の患者さんたちに、「怖がらなくていい、また元気になれるから」と優しくアドバイスできるような、そんな待合室にして欲しいですね。・・・
 “そんなこといってる間に、そもそも、待ち時間が長すぎんだよ!”・・ごめんなさい。

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