医語よろしく
2002年1月〜3月
2002.2.14
 病院の長いす・・・・
 なぜ病院の待合室の椅子は、たいていが長いすで、しかも同じ方向を向いているのだろう。

 不思議に思ったことありませんか?多くの大病院では、その長いすの待合室での飲食も禁止されています。患者さんは、診察室に呼ばれるまで、薬ができるまで、会計の計算が終わるまで、自分の番がくるのをじっと、その座り心地の悪い長いすで待っています。みんな決められた方向を向いたまま・・・病院って、「異空間」なんですよね。患者さんにとっては、・・・あんまり来たくないところだし、経験したくない場だし、それに治療対象が「がん」ともなるといくら治る確率が高くなったと言っても、あまり好きではない「空間」のはずですよ。でも、それでも少しでも、気持ちを和らげてあげよう、むやみに不安がらないように周りがサポートしてあげよう、といろんな工夫をしてあげたいと思っていても、お待ちいただくのはあの、全部が同じ方向を向いた固くて座りごごちの悪い長いすです。

 3年前、米国の有名ながんセンターに研修に行ったとき、外から院内に入ったら、あたかも気の利いたホテルのロビーと見間違えそうな空間に出くわしました。ソファがたくさん置かれていて、観葉植物も至る所に緑を添え、・・・・ガラス張りのカウンター越しに事務のお姉さんとのやりとりを待つ長い行列など、どこにも見あたりませんでした。消毒液のにおいなどかけらもなく、病院の入り口を入ったとたんに、コーヒーの匂いが充満していました。ソファでサンドイッチをほおばってるおばさまは、さっき入り口のコーヒスタンドでおしゃべりしてたでしょ、もう治療は終わったのですか??長い足を悠々と組んで、隣のソファにもたれながら新聞を読んでいるおじさまは、あなたは患者さん?それとも治療中の奥さんについてきた旦那さん??そんなことはどうでもよくて、みんなとてもリラックスしてましたよ。
 ・・・・なんで日本は・・・・金もない、マンパワーもない、何より本当にそんなことが、がんの患者さんを支える「医療」の大切な要素の一つであることを理解しようとする“ゆとり”もない・・・・・これは小泉内閣の医療改革、医療費削減とは別の次元の問題ですね!!何とかならんのかい!!病院の長いす!!

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