「タモキシフェン」と更年期・・・・

「タモキシフェン」と更年期・・・・

私は乳がん手術後に、補助療法として、「タモキシフェン」を2年間服用しました。
 世界的に使用されている「タモキシフェン」は乳がん細胞の中にある女性ホルモン、「エストロゲン」が受容体と結合するのを防いで、細胞の増殖をおさえる薬剤だそうです。乳がんの発生は、女性ホルモンが大きく影響していると言われていますので、手っ取り早くこの女性ホルモンをおさえてしまう事なのでしょうか?
 しかし女性の一生は女性ホルモンによってコントロールされ、女性を女性らしくふくよかに美しくさせているのが女性ホルモンのおかげ、それをブロックすることにより閉経の時期が早まるのを想像していました。
 さて、この「タモキシフェン」は、避妊薬として最初開発されたのだと最近本で読み、なるほどねぇ〜。とうなづく点ありました。
 2年間の服用中、私にとっては、「タモキシフェン」は副作用もなく、逆に私の体内の女性ホルモンは、「タモキシフェン」に激しく抵抗したのか、生理は1〜2回スキップしただけでその後6年間しっかりと続きました。ワァ〜
 これって乳がんの予防になっていたのかと私はふしぎに思っています。
 しかし、服用期間が過ぎると私の体内の女性ホルモンも加齢と共に、さすがに減少してきたのか、それと共に自律神経の運動もかみあわず、様々な症状があらわれて、これが更年期の始まりでした。一日のうちに何回もとつぜん顔や上半身がほてって、大汗が流れこの症状は今だに続いています。幸いなことに首や肩のこりは運動(特に散歩)をしているせいかほとんどありません。むしろ怒りやすく、イライラする、気分がめいるといったように精神面のつらさが多いようです。更年期の訪れは十人十色、その症状は千差万別、女性であればだれもが通過するひとつのハードルだと思って軽く考えるようにしました。最近は様々な症状もやわらいできました。今まで暗く閉ざされて語られることのなかった更年期について、ここ数年は正面切ってTVや雑誌で取り上げられることにより、苦しんでいるのは自分だけでないとわかりほっとしたのがよかったのでしょう。
 女性が年輪と共に、女性の輝きが増していけるように、女性をサポートする医療システムをぜひそなえてほしいと願っています。
 女性を永遠に美しいままにしてくれる女性ホルモンがあったらいいですね。   ・・・・・・患者さんのH.Sより